APIリクエストでCookieを送信する必要がある場合もよくありますが、それをAxiosで送信することができますか?Axiosは、Axiosは、JavaScriptで非常に汎用されているHTTPクライアントライブラリとして、多くのユーザーはAxiosを利用してCookieを送信する必要があります。本文では、Axiosを利用してCookie情報を送信する方法を完全に解説します。
Axiosとは
AxiosはJavaScriptで使えるHTTPクライアントライブラリです。PromiseベースのAPIを提供しているので非同期処理が扱いやすく、JSONデータの自動変換も行ってくれるためレスポンスデータの処理がしやすくなっています。リクエストの送信とレスポンスの取得が簡単に実現可能なので、HTTP通信を行う際に便利なライブラリだといえます。
APIリクエストでCookie送信が必要?
APIリクエストでCookieを送信する必要があるかどうかは、APIの設計と要件次第です。一般的には以下のような場合にCookieを送信する必要があります。
- 認証
APIにアクセスする際の認証にCookieベースのセッション管理を使用している場合、リクエストにCookieを含める必要があります。サーバー側でCookieからユーザーを識別し、アクセス権を付与できます。 - ユーザー設定・プリファレンス
ユーザーの設定やプリファレンスをCookieに保存している場合、APIリクエストにCookieを送信することで、サーバー側でユーザーに合わせた適切なレスポンスを返せます。 - CSRF対策
一部のWebアプリケーションでは、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)対策としてCookieを使用しています。その場合、APIリクエストにもCookieを含める必要があります。 - ステートフルなREST API
ステートフルな設計のREST APIの場合、セッション管理にCookieを使うことがあり、その際はCookieを送信する必要があります。
また、Cookieを使わない認証方式が一般的になってきており、不要な場合はCookieを送信しないほうがセキュリティ上も好ましいとされています。APIの要件次第ですが、必要がなければCookieを送信しないよう設計するのが理想的です。
AxiosでCookieを送信するには?
APIの仕様に従って、Cookieの送信が必要がある場合、Axiosを利用してCookieをどのように送信しますか?次は、Axiosでリクエストを送信する際、ヘッダーにCookieを追加して送信する方法を紹介します。
AxiosでのCookieの送信方法は、アプリケーションの要件やCookieの使用範囲によって異なります。主な設定方法は、次のようになっています:
リクエストインスタンス作成時にCookieを設定
import axios from 'axios';
// Cookieを付加したインスタンスを作成
const instance = axios.create({
withCredentials: true // Cookieを送信するようにする
});
// リクエスト時にこのインスタンスを使用
instance.get('/api/endpoint')
.then(response => {
// 処理
})
.catch(error => {
// エラー処理
});
個別のリクエスト時にCookieを設定
import axios from 'axios';
axios.get('/api/endpoint', { withCredentials: true }) // Cookieを送信するようにする
.then(response => {
// 処理
})
.catch(error => {
// エラー処理
});
withCredentials
オプションをtrue
に設定することで、Cookieがリクエストに含まれるようになります。
Axiosインスタンスレベルでデフォルトを設定
import axios from 'axios';
// デフォルトでCookieを送信するように設定
axios.defaults.withCredentials = true;
// 以降のリクエストではCookieが自動で送信される
axios.get('/api/endpoint')
.then(response => {
// 処理
})
.catch(error => {
// エラー処理
});
この方法では、Axiosインスタンスのデフォルト設定を変更しているため、全てのリクエストでCookieが送信されるようになります。
AxiosでCookie送信ができなかった?
Axiosで適切にCookieを送信できない場合の対処方法として、以下の点を確認することが重要だと思います。
withCredentials
オプションの設定を確認する
まず最初に、withCredentials
オプションがtrue
に設定されているか確認します。このオプションを有効にしないと、Axiosは自動的にCookieを送信しません。- オプションの設定箇所を確認する
withCredentials
オプションの設定箇所が適切かどうかを確認します。インスタンス作成時、個別リクエスト時、デフォルト設定のいずれかでtrue
に設定されているかを確かめます。 - CORSの設定を確認する
サーバー側のCORS(Cross-Origin Resource Sharing)の設定が、クライアントからのCookieを受け付けられるよう適切に設定されているかを確認します。 - Cookieの有効期限を確認する
送信しようとしているCookieの有効期限が切れていないことを確認します。 - Cookieのドメイン、パス、
SameSite
属性を確認する
Cookieのドメイン、パス、SameSite
属性がリクエストに合っているかを確認します。
上記を確認した上で、必要に応じてオプションを true
に設定し直し、再送信を試みます。それでもCookieが送信できない場合は、ネットワークリクエストを確認したり、デバッガーでCookieの内容を検証したりして、原因を特定する必要があります。CookieをうまくAxiosリクエストに含められるよう、網羅的に設定を見直すことが重要だと思います。
ApidogでAPI Cookieを簡単に送信
API Cookieを送信するために、一番簡単なオプションは使いやすいAPI管理ツールのApidogを利用することになると思います。Apidogを使用することで、簡単にAPIリクエストを送信することができます。もちろん、APIリクエストを送信するときに、API Cookieを追加して一緒に送信したい場合は、Apidogはそれを簡単に実現できます。
ステップ⒈Apidogを開き、必須のHTTPメソッド、エンドポイントURLや各パラメータなど入れます。
ステップ⒉API Cookieをも一緒に送信する場合は、「Cookie」タブに切り替えて、Cookieのパラメータ名と値を入力して、「送信」ボタンをクリックすることで、API Cookieが付きのリクエストを送信できます。
また、APIを設計するときに、API Cookieを利用したい場合は、Apidogを利用して、API Cookieの要件(パラメータ名、データタイプやサンプル値など)をAPI仕様書に簡単に記載することができます。こうしてAPI開発者と実装者の間でCookie利用の要件を共有し、バックエンド開発者は、円滑にAPIの開発を進めることができるでしょう。
まとめ
本記事では、JavaScriptのHTTPクライアントライブラリであるAxiosを使用して、APIリクエストにCookieを含める方法を解説しました。
APIリクエストでCookieを送信する必要があるケースとしては、認証、ユーザー設定・プリファレンス、CSRF対策、ステートフルなREST APIなどがあげられます。一方で、ステートレスなAPIやCookieを使わない認証方式の場合は、Cookieを送信する必要はありません。Cookieが送信できない場合は、withCredentials
オプションの設定を確認するほか、CORS設定、Cookieの有効期限やドメイン・パス・SameSite
属性なども確認する必要があります。
さらに、API管理ツールのApidogを利用すれば、直感的なUIで簡単にAPIリクエストとCookieを送信できます。また、API設計時にCookieの要件を記載し、開発者間で共有することもできます。