2023年11月にイーロン・マスク氏のxAI社が「Grok」というAIモデルを発表しまして、多くの注目を集めていました。本文では、xAI Grokの概要を紹介した上、そのAPIの使い方を皆さんに紹介していきたいと思います。
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Grokとは
Grokとは、マスク氏のxAI社が発表した新しいAIモデルになります。他のAIモデルと比べて、Grokはよりユーモアのある回答を返し、時にも反抗的な態度を取っているので、CEOのマスク氏の性格がある程度反映されているのかと考えても良いのでしょう。
Example of Grok vs typical GPT, where Grok has current information, but other doesn’t pic.twitter.com/hBRXmQ8KFi
— Elon Musk (@elonmusk) November 5, 2023
Grokの目標
Grokの公式サイトで公開されているコンテンツによりますと、Grokがリリースされる目標、Grokが目指すものは以下のようにまとめられています。
人類の知識と理解の追求を支援するAIツールを作ること
- フィードバックを集め、多様な背景や政治的見解を持つ人々に役立つAIツールを構築する
- 研究とイノベーションを empowerする強力な研究アシスタントとしての役割
AIによる大きな恩恵をもたらすこと
- Grokをパブリックに公開し、このアプローチを実証する
- 新しいアイデアを生み出し、データを処理し、関連する情報にすばやくアクセスできる支援ツールとする
これらの目標をまとめてみると、Grokは人類の知的活動を幅広くサポートし、AIの恩恵を最大化するための革新的なプロジェクトであり、xAI社はそのビジョンを具体化しようとしているということです。
Grokのパフォーマンス
それでは、Grokのパフォーマンスがどうですか？すでに公開されている他社のAIモデルに比べてどの位置にありますか？Grokの公式ドキュメントを確認すると、Grokのパフォーマンスを流行っているChatGPT、LLaMa、Claude 2に比較したコンテンツが次のように記載されています。
- 標準的な機械学習ベンチマーク(GSM8k、MMLU、HumanEval、MATH)において、同等の計算リソースを使用した他のモデル(LLaMA、ChatGPT-3.5、Inflection-1)を上回る性能を示した。
- GPT-4のようなずっと大規模なリソースを使ったモデルにはまだ及ばない。
- 2023年のハンガリーの高校数学入試問題セットでは、Grok-1が59%の正解率(Cランク)、Claude-2が55%、GPT-4が68%(Bランク)だった。
つまり、Grokは同程度の計算リソースでは最高水準のパフォーマンスを発揮しているが、GPT-4のようなビッグモデルに完全に勝っているわけではないことがわかります。開発の初期段階ながら有望な成果を上げていると評価できるでしょう。
Grokの使い方
現在、Grokを使うためには、Xの有料サービスであるXプレミアムプラス（月額1,960円/16米ドル）プランを購読する必要があります。Xのプレミアムプラスを購入すると、次のようなステップを参照して、簡単にGrokを利用することができます。
ステップ⒈X（旧Twitter）のページにアクセスして、アカウントをログインすると、左側のメニューから「Grok」をクリックします。
ステップ⒉ここでチャットの画面が表示されます。ここでGrokとのチャットを始まることができます。
特徴として、Grokは、Xプラットフォームでの最新の情報やニュースを検索して、それをレスポンスとして返すことができます。
Grok APIを利用することが可能？
多くの開発者にとって、Grokが提供する一般的なサービスとは異なり、Grokサービスを自分プロジェクトに導入したり、Grokをベースにしてアプリを新しく開発したりする必要があります。このような場合は、Grok APIを利用する必要があります。それでは、Grok APIをどのように利用することができますか？
結論から言うと、Grokは現在REST APIを提供していなく、gRPCのみを提供しています。また、GrokのSDKを経由で利用することがおすすめです。
Grok APIキーの取得
GrokのSDKの利用を始める前に、まずはGrok APIキーを取得する必要があります。そこで、次のステップを参照して、Grok APIキーを取得しましょう。
ステップ⒈GrokのPromptIDE (ide.x.ai)にアクセスして、Xアカウントをログインすると、画面の右上にあるプロファイルイコンをクリックして。「API Keys」をクリックします。
ステップ⒉「Create API Key」ボタンをクリックして、新しく表示されたウィンドウでAPIキーのACL（権限）をカスタマイズします。
ステップ⒊Grok APIキーのACL（権限）を設定した上、「Save」ボタンをクリックして、API キーを保存します。
ステップ⒋ここでGrokのAPIキーが作成されました。このページで当該APIキーが表示され、ここでAPI キーをコピーしたり、削除したり、編集したりすることができます。
ステップ⒌GrokのAPIキーを取得すると、Grok公式のPython SDKを利用して、Grok APIを利用することができるようになります。
GrokのPython SDKの利用
GrokのPython SDKを利用することは、xAI APIを利用できる際簡単な対策です。次のPIPコマンドを利用して、GrokのPython SDKをパソコンにインストールした上、詳細な利用ガイドを参照しましょう。
pip install xai-sdk
ステップ⒈SDKの利用を始める前に、APIキーをXAI_API_KEYという環境変数に保存します。
export XAI_API_KEY=[Your API key goes here]
ステップ⒉次のコマンドを利用して、APIへのアクセス権限が有効であるかを確認します。
python -c "import xai_sdk; xai_sdk.does_it_work()"
ステップ⒊SDKをインストールして、APIキーを成功に設定した後、次のようなサンプルアプリを実行することができます。
"""A simple example demonstrating text completion."""
import asyncio
import xai_sdk
async def main():
"""Runs the example."""
client = xai_sdk.Client()
prompt = "The answer to live and the universe is"
print(prompt, end="")
async for token in client.sampler.sample(prompt, max_len=3):
print(token.token_str, end="")
print("")
asyncio.run(main())
ご案内：APIキーにはsampler:write ACLが付与される場合のみアプリを実行できます。
Apidog｜簡単にAPI経由で様々なAIモデルに連携
Grok APIとは異なり、OpenAIやClaudeなどのAIモデルは、REST APIやWebSokcetサービスを提供します。このような場合、Apidogという包括的なAPI管理ツールを使って、これらのAPIに簡単にアクセスして、これらのAPIを経由にしてAIサービスに連携したり、AIサービスを自分のプロジェクトに導入したりすることが簡単に実現されます。
Apidogは、APIの設計、ドキュメンテーション、モックサーバー、テスト自動化などにも対応するだけではなく、様々なサードパーティAPIを集めているAPI Hubというサービスも提供しています。このAPI Hubでは、1000以上のAPIプロジェクトに簡単にアクセスして、簡単に利用することができます。
shimizu chioka
shimizu chioka
ApidogでこれらのAIモデルのAPIプロジェクトにアクセスすると、「Try it out」ボタンをクリックして、簡単にこれらのAPIを利用したり、テストしたりすることができます。
まとめ
この記事では、イーロン・マスクのxAI社が発表した新しいAIモデル「Grok」について詳しく説明しました。Grokという新しいAIモデルは、同程度の計算リソースでは最高水準のパフォーマンスを発揮していますが、GPT-4のようなビッグモデルには及ばないことが示されています。また、Grok APIを利用するために、Grok APIキーを取得する必要がありますので、APIキーの取得手順も皆さんに紹介しました。GrokはREST APIを提供していないため、gRPCとGrok公式のPython SDKを使う必要があります。
最後に、Apidogというサービスについて触れられ、OpenAIやClaudeなどの他のAIモデルのAPIにアクセスする方法が紹介されています。
