JSONとYAMLの違い:APIをJSONからyamlに変換
JSONとyamlもAPIの記述によく利用されている形式です。時には、何らかの原因によって、APIのJSON記述からyaml記述に変換する必要があります。本文では、APIをJSONからyamlに変換する簡単な方法を皆さんに紹介します。
JSONとyamlもAPIの記述によく利用されている形式です。時には、何らかの原因によって、APIのJSON記述からyaml記述に変換する必要があります。本文では、APIをJSONからyamlに変換する簡単な方法を皆さんに紹介します。
JSONとyamlとの違い
なぜかAPIをJSONからyamlに変換する必要があるのかを理解するには、JSONとyaml形式との違いを理解する必要があります。この部分では、まずJSONとyamlとの違いを皆さんに解説していきたいと思います。YAMLとJSONの主な違いといえば、以下のようなものがあります。
構文の表現力
JSONとYAMLの階層構造の表現方法には大きな違いがあります。JSONは入れ子になったオブジェクト{}と配列[]を使って階層関係を構築します。一方、YAMLはインデント(スペースやタブ)によって階層を表現します。
JSONのデータ構造:
{
"person": {
"name": "John",
"age": 30,
"addresses": [
{"country": "USA"},
{"country": "Japan"}
]
}
}
yamlのデータ構造:
person:
name: John
age: 30
addresses:
- country: USA
- country: Japan
YAMLの方が階層構造が視覚的にわかりやすくなっています。JSONは入れ子になると階層が深くなり、データの構造を把握しづらくなります。
このため、データ構造が複雑になるほど、YAMLのインデントによる表現のメリットが大きくなります。APIの定義など、階層的なデータ構造をもつ文書の記述において、YAMLは適していると言えます。
記述の冗長さ
SONは、データのキーと値を常にダブルクォーテーションで囲む必要があります。また、オブジェクトを表現するためには{}を、配列を表現するためには[]を用いる必要があります。一方、YAMLはこうした記法上の制約が少なく、シンプルな記法でデータを表現できます。
コメントの取り扱い
YAMLではコメントを記述できるため、APIの仕様書やドキュメント記述に向いています。JSONはコメントが利用できないので、機械的なデータ交換に向いています。YAMLのファイルサイズは小さく、JSONよりも配布しやすい特徴があります。
データ型
JSONでは、文字列型の値は必ずダブルクォート(" ")で囲む必要があります。しかしYAMLでは、基本的にキー以外の文字列データをクォートで囲む必要はありません。
例えば以下のように、YAMLではクォートを省略できます。
name: John Smith
message: Hello World!
一方でJSONでは必ずクォートが必要です。
{
"name": "John Smith",
"message": "Hello World!"
}
また、YAMLでは真偽値や日付データもシンプルに記述できます。
registered: true
birthday: 1979-05-27
JSONでは文字列による表現になります。
{
"registered": "true",
"birthday": "1979-05-27"
}
このように、YAMLはデータ型の記述において自由度が高く、記述を簡略化できます。JSONではデータ型を明示的に記述する必要があるため、YAMLほどスリムには記述できません。
人間の読み書き
JSONとYAMLのもう1つの大きな違いは、人間が読み書きする上での違いです。
JSONは入れ子構造を使うため、オブジェクトや配列が深くネストされると、データの構造を理解するのが困難になります。
一方、YAMLはインデント(スペースかタブ)によって階層構造を表現します。
例えば、以下のようなJSONデータ:
{
"person": {
"name": "John Smith",
"address": {
"country": "USA",
"state": "New York",
"city": "New York"
}
}
}
をYAMLで書くと、次のようになり、一目でデータ構造がわかります:
person:
name: John Smith
address:
country: USA
state: New York
city: New York
汎用性
汎用性から言うと、JSONは最も普及されたデータ記述言語としていますが、yamlはSwaggerやOpenAPIの仕様として標準化されていますが、JSONほどは普及していません。
APIをJSONをyamlに変換する原因
上記の部分からJSONとyamlとの違いをよく理解すると、なぜかAPIをJSON記述からyaml記述に変換する必要があるのかをも理解できるのでしょう。APIの定義をJSONからYAMLに変換する必要がある理由といえば、以下のような点が考えられるのは一般的です。
- YAMLのほうが記述量が少なく、可読性が高いため。JSONより簡潔に定義できる。
- OpenAPIなどAPI定義の標準仕様がYAMLに対応しているため。標準に沿った定義ができる。
- YAMLではコメント記述ができるため。APIの仕様書として機能させやすい。
- YAMLファイルを配布する方が軽量なため。APIドキュメントと一緒に配布しやすい。
- 開発チーム内でYAMLが標準になっているため。統一された開発環境にするため。
- YAMLに自動生成ツールがあるため。Swaggerなどを使って自動定義が可能。
- YAMLのシリアライズ/デシリアライズが容易なため。プログラム内での変換がしやすい。
このように、YAMLはAPI定義に向いている形式だったり、開発効率面での利点があるため、JSONからYAMLへの変換が必要になることがあります。
APIをJSONからyamlに変換する方法
JSON記述のAPIをyaml形式に変換する方法はたくさんあります。現在、一番簡単な方法は、AIを使って変換することになります。例えば、JSONのコードを直接にClaude(AIツール)に投げて、yaml記述に「Yamlに変換して下さい」と伝えると、すぐにyaml記述に変換することができます。
また、Claude以外、ChatGPTなどのAIツールを使用して変換も実現できますので、自分が使い慣れてきたツールを選択すれば良いのでしょう。
Apidog:JSONとYAMLファイルにも対応
API管理が必要となる場合は、一番使いやすいAPI管理ツールのApidogを使用すると、JSONやyaml形式のAPIを簡単にインポートして、直感的な仕様書を生成したり、APIをテストしたりすることができます。
ApidogはYAML
フォーマットのOpenAPI 3
、Swagger 1、2、3
のAPIをインポートすることをサポートしているので、YAMLフォーマットのAPIを完全に解析して、APIのデータを完全にApidogにインポートしてテストできます。
ステップ⒈プロジェクトの設定を開き、「データをインポート」をクリックすると、「OpenAPI/Swagger」を選択して、YAMLファイルをApidogにドラッグします。
ステップ⒉ここでYAMLファイルが解析され、データの保存先を選択すると、「確認」ボタンをクリックするだけで、それを簡単にApidogにインポートできます。
そして、ApidogというAPI管理ツールを使って、当該APIをテストしたりすることができるようになりますし、APIリクエストを送信して直ちに内蔵のモックサーバーを使って仮のレスポンスデータを取得することもできます。
yamlやJSONを綺麗なAPI仕様書に生成
また、yamlかJSONファイルをApidogにインポートすると、Apidogは、yaml・JSONファイルで記述されている情報に基づいて、非常に魅力的なAPI仕様書を自動的に生成してくれますし、この仕様書を簡単に他の人に共有することもできるので、非常に便利です。