Django vs FastAPI比較：どちらにする？

DjangoとFastAPIはどちらもPythonでWebアプリを開発するためのフレームワークで、主にWeb APIを開発するために利用されています。本文では、DjangoとFastAPIについての基本情報を紹介した上、これら2つのフレームワークを完全に比較していきたいと思います。DjangoとFastAPIのどちらかを選択するかに迷っている場合は、この記事を参照してください。

また、どちらかのフレームワークを使って開発してきたAPIをもApidogという使いやすいAPI管理ツールを利用して、より効率的にテストしたり、管理したりすることができるので、ぜひお試しください。

DjangoとFastAPIについて

DjangoとFastAPIとも、PythonでWeb APIを構築するためによく利用されるフレームワークです。Djangoは比較的古くからあるフレームワークで、Model-Template-Viewアーキテクチャを採用しています。一方FastAPIは、比較的に新しいフレームワークとして、最新のASGI(Asynchronous Server Gateway Interface)をベースにしたフレームワークです。

Djangoとは

DjangoはPython言語で書かれたオープンソースのWebアプリケーションフレームワークです。以下のような特徴があります。

• MVC(Model-View-Controller)アーキテクチャを採用しているため、Webアプリケーション開発が効率的に行える
• Object Relational Mapper(ORM)を内包しているため、データベースをPythonから扱いやすい
• 管理サイト機能が標準装備されている
• URLルーティング、ビュー、テンプレート、フォームなどのコンポーネントが揃っている
• 国際化対応が容易
• 大規模サイト構築にも対応可能な拡張性を備える

DjangoはYouTube、Instagram、Dropboxなどの大規模サイトでも利用されており、PythonによるWeb開発のためのデファクトスタンダードとして位置付けられています。初心者にも学習しやすい構造になっているため、Pythonを使ったWebアプリケーション開発の入門に適していると言えます。

FastAPIとは

FastAPIは、高性能なAPI開発を実現するためのPythonフレームワークで、StarletteとPydanticライブラリーに基づいています。REST API開発における新しいスタンダードとして、Pythonコミュニティで急速に注目を集めているフレームワークです。 機械学習プロジェクト等での利用に適している点が大きな特徴です。

公式サイト：https://fastapi.tiangolo.com/ja/

Web開発領域で、DjangoとFastAPIとも非常に人気のあるフレームワークです。特にFastAPIは、パフォーマンスが良いので、近年から非常に流行っているようになっています。次は、DjangoとFastAPIを比較して、それぞれのメリットとデメリットを皆さんに紹介します。どちらかのAPI開発フレームワークを利用するかに迷っている方は、ぜひお読み続けください。

DjangoとFastAPIとの比較

DjangoとFastAPIはともにPythonでWebアプリケーションを構築するためのフレームワークですが、以下の点で主な違いがあります。

アーキテクチャの違い

• Djangoはモノリシックなアーキテクチャです。すべての機能が1つのアプリケーションに含まれています。
• FastAPIはマイクロサービス向けのアーキテクチャです。機能ごとに分割されたり、API中心の設計になっています。

性能

• FastAPIはASGI(Async IO)ベースで、非同期処理が利用でき高パフォーマンスです。
• DjangoはWSGIベースで、同期処理のためパフォーマンス面でFastAPIより劣ります。

機能

• Djangoにはユーザー認証、管理サイトなどの機能が標準で搭載されています。
• FastAPIは機能は最小限で、必要に応じて他のライブラリと併用することが多いです。

開発容易性

• Djangoは大規模なフルスタックフレームワークのため、学習コストが高く全体像を掴みづらいです。
• FastAPIはシンプルで学習も容易です。開発速度がDjangoよりも速い特徴があります。

このように、DjangoとFastAPIそれぞれの特徴が異なりますので、客層も随分異なります。自分ニーズに基づいて適切なフレームワークを選択する必要があると思います。

Djangoのメリットとデメリット

それでは、どのような場合でDjangoを使ったほうがいいですか？次は、Djangoの主なメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

• 豊富な機能を標準で備えている：管理サイト、認証、権限、ORM等が標準装備されており、すぐに開発を始められる
• 大規模なWebアプリケーション向きの設計：MTVパターンのアーキテクチャが大規模開発に適している
• 豊富なライブラリや開発者コミュニティがある：Djangoを支援するライブラリや情報が多数存在する

デメリット:

• 学習コストが高い：大規模なため全体を理解するのに時間がかかる
• パフォーマンス面で劣る：WSGIベースなので高負荷時のパフォーマンスが課題
• モノリシックなアーキテクチャ：機能ごとの分割・スケールアウトがしづらい

全体として、大規模システムや迅速な開発が必要な場合にDjangoのメリットが活きる一方で、パフォーマンスや拡張性を重視するなら注意が必要です。

FastAPIのメリットとデメリット

それでは、FastAPIを使うメリットとデメリットは何ですか？次は、FastAPIのメリットとデメリットを皆さんに紹介します。

メリット

• 高性能：ASGI(Async IO)を利用しているため、非同期処理による高スループットが実現できる
• 開発しやすい：シンプルで直感的なAPIを開発でき、スキーマやドキュメントが自動生成される
• 高速にプロトタイピングできる：コード量が少なく実装も容易なため、開発速度が速い

デメリット

• 機能がシンプル：ユーザー認証等、汎用的な機能はデフォルトで搭載されていない
• 小規模アプリ向きではメリットが少ない：大規模サービスでそのメリットが活きるよう設計されている
• 学習リソース等の後発故にまだ少ない：Djangoほど大規模なコミュニティやライブラリがない

まとめると、パフォーマンスを重視したWeb API開発に最適だが、小規模なアプリや汎用機能が必要な場合はDjangoの方が向いていると言えます。

Apidog：DjangoとFastAPIにも互換可能なAPI管理ツール

DjangoかFastAPIを使ってREST APIを作成すると、ApidogというAPI管理ツールを使用することがおすすめです。Apidogを使うメリットは主に以下のような点があります。

• APIのテスト・デバッグがしやすい

Apidogを使うと、APIのリクエストを簡単に送信し、レスポンスを確認できます。開発段階ではDjangoの開発サーバーに対してテストを直感的で簡単に行えるので便利です。

• APIドキュメントの作成が楽々

ApidogでAPIのリクエストとレスポンスを保存しておくと、それを基にAPIドキュメント（API仕様書）を自動生成できます。

• コラボレーションも楽々

Apidogのチーム機能を利用すると、APIの定義やテスト結果をチーム内でシームレスに共有できます。

• APIテストの自動化もできる

Apidogでテストのシナリオを作成して、作成したリクエストとAPIをテストステップに簡単に設定して自動テストを簡単に実現できます。

• 多機能

他にも、APIの認証、環境変数、前・後処理など、APIテストに必要な機能が揃っています。

DjangoだけではAPI開発に不便な点がありますが、Apidogと併用することで補完できるため、API開発効率が大きく向上します。

ApidogでAPIをより効率的にテスト・管理

それでは、Apidogという便利なGUIツールを使って、DjangoかFastAPIフレームワークで作成したAPIを簡単にテストしたり、管理したりする方法を皆さんに紹介します。

APIの単体テスト

Apidogを開き、リクエストを新規に作成すると、エンドポイントのURLを入力した上、必要なパラメータなどの情報を入力すると、簡単にリクエストを送信してレスポンスを取得できます。これにより、開発してきたAPIの疎通確認を簡単に行うことできます。

また、Apidogにレスポンスの「自動検証」という機能も備えています。この機能は、返されたレスポンスが事前に定義したステータスコードとデータ構造に一致しているかどうかをを自動的に判定することもできるので、テスト面から言うと、非常に便利です。

APIテストの自動化

Apidogの自動テスト機能を使うことで、テストシナリオを簡単に作成できます。そして、テストシナリオで、保存したAPIとリクエストをテストステップとして追加することができます。そして、テストステップそれぞれの実行条件を個別にカスタマイズすることも可能です。最後に「実行」ボタンをクリックして、各APIを設定の条件に従って一つ一つ呼び出すことができます。

まとめ

この記事は、Webアプリケーション開発でよく使われるDjangoとFastAPIというPythonフレームワークを比較し、APIのテスト・管理ツールであるApidogの有用性を解説しています。

Djangoは大規模なWebアプリ向けの確立されたフレームワークで、様々な機能が標準搭載されています。一方でパフォーマンス面では課題もあります。FastAPIは最新の技術を使い、高性能なAPI開発に特化している新しいフレームワークです。

この2つのフレームワークで開発したAPIをより容易にテスト・運用するためにApidogを利用することがおすすめです。Apidogを使うことで、APIのテストが簡単に行えたり、ドキュメント作成が自動化されたり、チームでのAPI管理がしやすくなるというメリットがあります。