APIに適したプログラミング言語のおすすめ
APIの汎用化に伴い、Web開発の中ですでに不可欠な存在にもなっています。Web開発の際に、APIはバックエンドの最終成果物とも考えられています。それでは、どのようなプログラミング言語を利用してAPIを開発したほうが良いのでしょうか?本文では、APIに適したプログラミング言語をまとめて皆さんに紹介します
APIの汎用化に伴い、Web開発の中ですでに不可欠な存在にもなっています。Web開発の際に、APIはバックエンドの最終成果物とも考えられています。それでは、どのようなプログラミング言語を利用してAPIを開発したほうが良いのでしょうか?本文では、APIに適したプログラミング言語をまとめて皆さんに紹介します。
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APIとは?
API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェアアプリケーション間での情報や機能のやり取りを可能にするインターフェースです。APIは、異なるソフトウェアコンポーネントやサービスが相互に通信し、データや機能を共有するための契約やルールのセットです。APIは、リクエストの送信とレスポンスの取得という形式でデータを交換します。
API開発はなぜ重要か?
Web開発の際、APIはバックエンドの最終成果物だと理解しても良いので、非常に重要です。一般的には、バックエンド側の主な役割は以下のようなことが挙げられます。
- データベースの操作 (CRUD処理)
- ビジネスロジックの実装
- 外部システムやサービスとの連携
- 認証や権限管理
これらの機能をAPIとしてフロントエンド(Webブラウザ、モバイルアプリ等)に公開し、フロントエンドからAPIを呼び出すことで必要なデータやサービスを利用できるようになります。つまり、バックエンドではビジネスロジックや永続層を整備し、その機能をAPIという形で外部公開する、ということがバックエンドの役目の1つになります。
APIを介することで、フロントエンドとバックエンドを分離して開発できるため、それぞれの責務を明確に分けられ、開発効率やメンテナンス性が高まります。
このようにWeb開発においては、バックエンド側でAPIを設計・実装し、フロントエンド側がそのAPIを活用するという構造が一般的です。そのため、APIはバックエンドの最終成果物ともなり、非常に重要です。
APIに適したプログラミング言語
それでは、APIを開発する際、どのようなプログラミング言語を選択すれば良いのでしょうか?次は、API開発によく利用されるプログラミング言語、およびそれぞれを選択する理由を皆さんに紹介していこうと思います。
Node.js (JavaScriptランタイム)
Node.jsは、Google ChromeのV8 JavaScriptエンジンを使ったサーバーサイドのJavaScriptランタイム環境です。従来のJavaScriptはブラウザ上でのみ実行できましたが、Node.jsによりサーバー側でもJavaScriptを実行できるようになりました。
Node.jsをAPIの開発に利用する主な理由は以下の通りです。
非同期I/Oモデル
Node.jsは非同期のイベント駆動モデルを採用しており、高いスループット、スケーラビリティを実現できます。APIサーバーとしては理想的な特性です。
単一言語(JavaScript)
フロントエンド(ブラウザ)とバックエンド(サーバー)で同じJavaScriptが使えるため、クロスプラットフォーム開発が容易になります。
軽量・高速
Node.jsはシングルスレッドで動作し、メモリ使用量が少ないため、リソースを効率的に使えます。レスポンスの高速化が期待できます。
リッチなエコシステム
npmによるパッケージ管理が優れており、数多くのオープンソースライブラリが利用できます。開発効率が上がります。
リアルタイム通信
Socket.IOなどのライブラリにより、リアルタイムのデータ通信が実装しやすくなります。チャットやゲームなどのリアルタイムAPIに適しています。
クラウドネイティブ
Node.jsはスケーラブルでコンテナ化しやすいため、クラウドネイティブなアプリケーション開発に向いています。
豊富な実績
NetflixやPayPal、LinkedIn、Uberなど、多くの有名企業がNode.jsを利用してAPIを構築しています。
このように、Node.jsの非同期モデル、単一言語、軽量性、リッチなエコシステムなどの特徴から、APIサーバーの構築に適していると評価されています。
Python
Pythonとは、1991年にGuidovan Rossumによってオランダで開発されたプログラミング言語です。シンプルで 読みやすい構文と強力な標準ライブラリを持ち、さまざまな分野で幅広く利用されています。
PythonでAPIを開発する主な理由は以下の通りです。
生産性が高い
Pythonのコードは非常にコンパクトで読みやすいため、開発の生産性が高くなります。また、豊富な標準ライブラリを持つため、開発時間を大幅に短縮できます。
Web開発に適したフレームワーク
Flask、Django、Pyramid、FastAPIなど、APIやWebアプリケーション開発に適したフレームワークが数多く存在します。
多数のライブラリ
機械学習、データ解析、自然言語処理など、様々な分野で使えるオープンソースライブラリが充実しています。
クロスプラットフォーム
WindowsやmacOS、Linuxなど、様々なOSで実行可能です。
高い拡張性
C/C++との連携が容易なため、高度な機能を持つライブラリを統合しやすいです。
堅牢で安全
メモリ管理の自動化や例外処理の仕組みなどにより、安全で信頼性の高いコードを書くことができます。
このようにPythonは、シンプルな文法、豊富なライブラリ、優れた生産性から、APIやWebサービスの開発に広く利用されています。また機械学習分野でも活躍しており、急速にシェアを伸ばしている言語です。
Ruby (Ruby on Rails)
Rubyはオープンソースのオブジェクト指向スクリプト言語で、1995年に松本天作氏によって開発されました。
RubyをAPIの開発に利用する主な理由は以下の通りです。
Ruby on Rails
RubyでAPIを開発する際には、Ruby on Railsというフレームワークが非常に重要な役割を果たします。Ruby on Railsは「Don't Repeat Yourself(DRY)」の原則に基づいており、冗長なコーディングを極力排除して生産性を高められます。また、Model-View-Controllerの概念が組み込まれ、APIの作成が効率的に行えます。
優れた可読性
Rubyのコードはシンプルで簡潔な構文で書かれるため、非常に読みやすくメンテナンス性が高いです。これはAPIの開発・保守において重要な特性です。
豊富なライブラリ
RubyGems等を通じて利用できるライブラリが豊富にあり、データベース操作やWebサービス連携などAPIで必要な機能をすぐに組み込めます。
テスト駆動開発への適性
RubyはテストフレームワークであるRSpecなどと相性が良く、単体テストやインテグレーションテストを書きやすいため、テスト駆動開発に適しています。
柔軟性
Rubyはマルチパラダイムであり、手続き型、オブジェクト指向、関数型など柔軟なプログラミングスタイルに対応しています。
このようにRubyは優れた生産性と可読性を持ち、豊富なライブラリやRuby on Railsというフレームワークの恩恵を受けられるため、APIの開発に適した言語と評価されています。実際に大手企業でAPIの構築に利用されているケースも多数あります。
Java
Javaは、1995年にSun Microsystems(現Oracle)により開発されたオブジェクト指向プログラミング言語です。
JavaをAPIの開発に利用する主な理由は以下の通りです。
堅牢性とセキュリティ
Javaは堅牢で安全な言語設計となっており、メモリ管理やセキュリティ機能が優れています。企業のミッションクリティカルなAPIシステムに適しています。
高いパフォーマンス
Just-In-Timeコンパイラにより、インタープリタ型言語に比べて高い実行性能を発揮します。大規模で処理量の多いAPIにも対応できます。
移植性
Java Virtual Machine(JVM)上で動作するため、プラットフォームに依存しません。どの環境でも同じ動作をします。
豊富なフレームワーク・ライブラリ
Spring、JAX-RS、Sparkなど優れたWebフレームワークが多数あり、APIの開発が容易です。また、Apache Common等の充実したライブラリ資産があります。
企業での実績
GoogleやAmazon、Facebookなど多くの企業がJavaを利用してAPIを構築しており、運用実績が豊富です。
マルチスレッド並列処理
スレッドライブラリが標準で用意されており、並列処理の実装がしやすいです。高い同時アクセスが見込めます。
IDEの整備
IntelliJ IDEA、EclipseなどJavaに最適化されたIDEが充実しており、開発者の生産性が高められます。
このように、セキュリティ、パフォーマンス、移植性、豊富なライブラリ資産、実績の面からJavaはAPIの開発に適した言語となっています。特に、企業の重要なシステムを構築する際に選ばれることが多くなっています。
他のプログラミングも
APIの開発には複数の言語が利用されており、上記以外でも、PHPやGo、C#など、様々な言語を選択する開発者が存在します。
PHPは従来からWebアプリケーション開発に広く使われてきた言語で、LaravelやCodeIgniterなどのフレームワークを使ってAPIの構築も行われています。シンプルな構文と、豊富な経験を持つ開発者が多いことがメリットです。
Goは最近注目を集めている言語で、シンプルさ、コンパイル型、並列処理に優れた点がAPIサーバー開発に適していると評価されています。Docker、Kubernetesなどのクラウドネイティブ技術と相性も良いです。
C#は.NET環境で動作し、Visual Studioという優れたIDEを持つ言語です。ASP.NET Coreと呼ばれるフレームワークを使えば、クロスプラットフォームでWebアプリやAPIを作成できます。マイクロソフトのサポートを受けられるのが強みです。
言語を選ぶ際は、開発チームのスキルセット、プロジェクトの要件、パフォーマンス要求、ライブラリ資産、運用環境など、様々な観点から最適なものを判断する必要があります。一つの言語に偏ることなく、状況に応じて適切な選択ができることが重要だと言えるでしょう。
ApidogでAPIのプログラミングコードを即生成
API開発の効率性を高めるために、ApidogというAPI管理ツールを活用することがおすすめです。Apidogを利用すると、直感的なUIでAPIを定義することができ、そして、この定義書に基づいてさまざまなプログラミング言語/フレームワーク(TypeScript、Java、PHP、Go、Swift、ObjectiveC、Kotlin、Dart、C++、C#、Rustなど)のコードを一瞬で自動生成できます。
Apidogは、130 個の言語とフレームワークのコードの自動生成をサポートしています。
ステップ⒈APIのページで、「コード生成」ボタンにガーソルを置くと、「クライアントコードを生成」か「サーバースタブとクライアントSDKを生成」を選択します。
ステップ⒉生成したいプログラミング言語/フレームワークを選択して、コードを生成します。
ご案内:サーバースタブとクライアントSDKを生成するには、「JAVA環境」と「Apidogのコードジェレーたプラグイン」をインストールする必要があります。これらのツールがインストールされていない場合、コード生成ページで、画面上の指示に従って、インストールしてください。
まとめ
API開発においては、使用するプログラミング言語を適切に選択することが重要です。どの言語を採用するかは、プロジェクトの要件、チームのスキルセット、パフォーマンス要求、ライブラリ資産、運用環境などさまざまな要因によって決まります。
本文では、Node.js、Python、Ruby、Javaといった代表的な言語について、APIの開発に適した理由を解説しました。それぞれ異なる特徴を持ち、状況に応じて使い分ける必要があります。また、PHP、Go、C#などの言語も選択肢になり得ます。
一方で、Apidogのようなツールを活用することで、API開発の生産性を大幅に向上させることができます。Apidogでは、APIの定義書からさまざまな言語のコードを自動生成できるため、手作業によるコーディングの手間を省くことができます。
APIはWebアプリケーションの重要な構成要素であり、バックエンドの主要な成果物とも言えます。そのため、APIの開発を適切に行うことがシステム全体の品質や生産性に大きな影響を与えます。本文で紹介した言語の特徴や、Apidogのようなツールの活用を参考に、APIの開発を効率的に進められることを期待しています。