SOAPプロトコルとは?SOAP APIをテストするには?
SOAPという通信プロトコルとはなんですか?SOAP通信プロトコルを利用しているAPIをテストするにはどうしたらいいですか?本文では、SOAPについて詳しく皆さんに解説した上、SOAP APIの単体テストを行う方法を紹介します。
Webサービス間の情報交換用のプロトコルといえば、最も広く利用されるのはRESTですね。ただし、SOAPというのはRESTよりも早く利用されたプロトコルです。
また、Apidogは完全無料で利用可能なツールになりますが、次のボタンからこのツールを無料で取得することが可能です。
それでは、SOAPという通信プロトコルとはなんですか?SOAP通信プロトコルを利用しているAPIをテストするにはどうしたらいいですか?本文では、SOAPについて詳しく皆さんに解説した上、SOAP APIの単体テストを行う方法を紹介します。
関連記事:完全解説:RESTとSOAPとの相違点
SOAPとは
SOAP(Simple Object Access Protocol)は、ウェブサービス間での情報交換を目的とした通信プロトコルです。SOAPはXML(eXtensible Markup Language)ベースのプロトコルであり、クライアントとサーバー間でメッセージをやり取りするためのルールや形式を提供します。また、SOAPは、異なるプラットフォームやプログラミング言語間での相互運用性を提供するために広く使用されてきました。また、セキュリティやトランザクション管理などの機能もサポートしており、信頼性の高いウェブサービス通信を実現することができます。
SOAPは古いのであまり使われていない?
事実として、SOAPは比較的古い技術で、最近ではあまり使われていません。SOAPが開発された当初は、プラットフォームを越えた相互運用性が重視されていたため、XMLベースの堅牢なプロトコルとしてSOAPが広く採用されました。しかし、近年ではより軽量でシンプルなRESTの方が主流となり、SOAPの利用は減少傾向にあります。
RESTは実装が簡単で、XMLよりもJSONの方が一般的になったこともあり、SOAPよりも優れたパフォーマンスを発揮できます。また、モバイルアプリなどのクライアント/サーバー間の通信にも適しています。
一方で、SOAPには確かにセキュリティやトランザクション管理など、堅牢性の高い機能があるため、金融などの特定の分野では現在でも利用され続けているケースはあります。しかし全体としては、RESTに置き換えられつつあり、新規開発ではSOAPよりもRESTが選択されることがほとんどです。
SOAPの仕組み
SOAPの仕組みにより、クライアントとサーバーはXMLベースのメッセージをやり取りし、ウェブサービス間での情報交換を行います。SOAPはプラットフォームやプログラミング言語の違いを超えて相互運用性を提供し、セキュリティやトランザクション管理などの機能もサポートします。
SOAPの仕組みの詳細は以下のようになります。
メッセージフォーマット
SOAPはXML(eXtensible Markup Language)を使用してメッセージを表現します。XMLはテキストベースのマークアップ言語であり、データの構造化や階層的な表現が可能です。SOAPメッセージはXMLフォーマットで定義され、要求と応答の情報を含みます。
メッセージ構造
SOAPメッセージはSOAPエンベロープ内に包まれています。SOAPエンベロープには以下の2つの主要なセクションが含まれます。
SOAPヘッダー: 追加のメタデータや認証情報など、オプションの情報が含まれる場所です。SOAPヘッダーは処理の制御情報やセキュリティの設定など、特定の要求や応答に関連する情報を提供します。
SOAPボディ: 実際の要求や応答のデータが含まれる場所です。SOAPボディには、操作の種類(メソッド)やパラメーターなど、要求や応答に関連する情報が含まれます。
通信プロトコル
SOAPメッセージの送受信には通信プロトコルが必要です。一般的にはHTTP(Hypertext Transfer Protocol)が使用されますが、他のプロトコル(例: SMTP、FTP)でも利用することができます。SOAPメッセージは通信プロトコルのペイロード(データ部分)として転送されます。
オペレーションの呼び出し
クライアントはSOAPメッセージを作成し、サーバーに送信します。SOAPメッセージには要求するオペレーション(メソッド)の識別子やパラメーターが含まれます。これにより、サーバーは要求されたオペレーションを特定し、それに対応する処理を実行します。
応答の処理
サーバーは要求された処理を実行した後、応答メッセージを作成します。応答メッセージも同様にSOAPエンベロープ内に包まれており、ヘッダーとボディのセクションが含まれます。ボディには処理結果や必要なデータが含まれます。サーバーは応答メッセージをクライアントに送信します。
SOAPのメリットとデメリット
SOAP(Simple Object Access Protocol)の使用には、次のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
互換性: SOAPはプラットフォームやプログラミング言語の違いを超えて動作するため、異なるシステム間での相互運用性が高いです。これにより、異なる技術スタックを使用するシステム間でのデータ交換やサービス連携が容易になります。
セキュリティ: SOAPはデータの暗号化や認証などのセキュリティ機能を提供します。HTTPSなどのセキュアな通信プロトコルと組み合わせることで、データの安全性を確保できます。
拡張性: SOAPはXMLを使用してメッセージを表現するため、複雑なデータ構造や多様なデータ型をサポートできます。これにより、柔軟なデータ交換が可能になります。
デメリット
複雑さ: SOAPはXMLベースのプロトコルであり、手動でSOAPメッセージを作成する必要があります。また、SOAPエンベロープやヘッダーの構造など、独自のルールやフォーマットに従う必要があります。これにより、開発やデバッグの際に複雑さが増す場合があります。
パフォーマンス: SOAPはXMLを使用するため、データの表現やシリアライズ・デシリアライズのオーバーヘッドが発生します。また、SOAPメッセージのサイズも大きくなりがちです。これにより、ネットワーク帯域やリソースの使用に影響を与える場合があります。
キャッシングの制約: SOAPはHTTPのGETメソッドのようなキャッシング機能を利用することができません。毎回完全な要求と応答を行う必要があるため、キャッシングによる効率化が制限されます。
SOAP APIの管理・テストツール:Apidog
上記では、SOAPという通信プロトコルを皆さんに紹介しました。それでは、SOAP通信プロトコルをサポートできるAPI管理ツールがありませんか?次は、Apidogという完璧なAPI管理ツールを使用して、SOAP APIの単体テストを行う方法を皆さんに紹介します。
SOAP APIのデバッグや単体テストを実行する場合、実際の状況によって違うパラメータを設定する必要があります。
手動でHeaderのContent-Typeを「text/xml; charset=uft-8」か「application/soap+xml」に設定し、Bodyのフォーマットを「xml」に設定した上、「送信」ボタンをクリックすると、SOAP APIから返されたxmlデータを取得できます。
まとめ
SOAPは、ウェブサービス間の情報交換を目的としたXMLベースの通信プロトコルです。プラットフォームや言語に依存せず、相互運用性が高いことが特徴です。しかし、XMLを使用するため複雑さやパフォーマンスの課題があり、近年はより軽量なRESTが主流となっています。
SOAP APIをテストするには、API管理ツールのApidogが便利です。ヘッダーやボディの設定を適切に行えば、SOAP APIからXMLデータを取得できます。Apidogを活用することで、SOAP APIのデバッグや単体テストを効率的に実施できます。