2024年6月21日に、米Anthropic社が最新のAIモデルのClaude 3.5 Sonnetをリリースしました。本文では、Claude 3.5についての最新方法をまとめた上、Claude 3.5 APIの使い方をもわかりやすく紹介しようと思います。
Claude 3.5とは
Claude 3.5は、Anthropic社が開発した最新のAIモデルファミリーです。このファミリーの最初のリリースとして、Claude 3.5 Sonnetが発表されました。
Claude 3.5 Sonnetの主な特徴は以下の通りです：
- 高度な知能: 大学院レベルの推論能力や学部レベルの知識、コーディング能力において業界ベンチマークを更新しています。
- 高速処理: Claude 3 Opusの2倍の速度で動作します。
- 視覚的理解力: グラフや画像の解釈において強力な能力を持ち、Claude 3 Opusを上回る性能を示しています。
- コスト効率: 中級モデルの価格帯で高性能を実現しています。
- 幅広い利用可能性: Claude.aiやiOSアプリで無料で利用可能で、API経由でも利用できます。
- 大容量コンテキストウィンドウ: 200Kトークンのコンテキストウィンドウを持っています。
- 安全性への配慮: 厳格なテストを受け、誤用を減らすよう訓練されています。
また、2024年6月21日現在は、Claude 3.5 Sonnetにのみアクセスできますが、Claude 3.5ファミリーは今後、Claude 3.5 HaikuとClaude 3.5 Opusもリリースされる予定です。Anthropicは数ヶ月ごとに知能、速度、コストのトレードオフを大幅に改善することを目指しています。
Claude 3.5 Sonnetを利用する方法
Claude 3.5 Sonnetというモデルはすでにリリースしましたので、Claudeを利用する時に、Claude 3.5 Sonnetがデフォルトモデルになります。ということで、通常のようにClaudeを開いて利用する場合は、Claude 3.5 Sonnetが利用されているので、ユーザーにとってはかなり便利ですね。
ベンチマークからClaude 3.5のメリットを知る
それでは、従来のClaude 3.0からClaude 3.5にバージョンアップすることで、どのようなメリットが得られますか？そして、最近非常に話題になっているGPT-4oと比べて、どちらが強いのでしょうか？この部分では、Claude 3.5のベンチマークに基づいて、これらの問題を解明していこうと思います。
Claude 3.0とClaude 3.5の比較
従来のClaude 3には、Claude 3 Haiku、Claude 3 SonnetとClaude 3 Opusといった3つのモデルが含まれています。この中で、Opusが最上位のモデルとして、最も優れているパフォーマンスがあり、その能力がSonnetを大幅に上回っています。ただし、Claude 3.0 SonnetをClaude 3.5 Sonnetにアップグレードすることで、その状況が一変しました。
Claude 3.5 Sonnetのベンチマークから見ると、全ての評価分野においてもClaude 3.5 Sonnetがこの前の最上位のClaude 3 Opusを上回っています。今回評価されているのは次のような能力です：
- 大学院レベルの推論
- 学部レベルの知識
- コーディング
- 多言語での数学
- テキストに基づく推論
- 複合評価
- 数学的問題解決
- 初等数学
具体的な比較というと、大学院レベルの推論、コーディング、複合評価、数学問題解決の方面において、Claude 3.5 Sonnetは遥かにClaude 3 Opusを超えていますが、学部レベルの知識、多言語での数学、テキストに基づく推論、初等数学などの方面では、両方の差が僅かあります。
Claude 3.5 SonnetとGPT-4oの比較
それでは、最近非常に話題になっているGPT−4oにClaude 3 Opusを比較すると、その結果がどうなるのでしょうか？Claude 3.5 SonnetとGPT-4oは、次のような6つの分野で差異が見られます。この中で、Claude 3.5 Sonnetが4つの分野で優位になっています。
- 大学院レベルの推論
- コーディング
- 多言語数学
- テキストに基づく推論
ただし、数学問題解決でGPT-4oが大きくリードしています。学部レベルの知識(0-shot CoT)において、Claude 3.5 Sonnetは88.3%になり、GPT-4oは88.7%になるので、僅かな差です。
全体的に、Claude 3.5 SonnetはGPT-4oより多くの分野で優れた性能を示していますが、数学問題解決ではGPT-4oが強みを発揮しています。ただし、いくつかの分野でGPT-4oのデータが欠けているため、完全な比較は難しいです。
Claude 3.5 Sonnet、Claude 3 OpusとGPT-4oの具体的なベンチマークをチェックするには、次の画像を参照してください：
この画像では、Claude 3.5 Sonnet、Claude 3 OpusとGPT-4o以外にも、主流の人工知能モデルであるGemini 1.5 Pro、Llama-400bなどのモデルの性能をも比較しています。
Claude 3.5 APIはどうなる？
Claude 3.5 Sonnetがリリースされるとともに、Claude 3.5 APIも利用できるようになりました。これにより、開発者がClaude 3.5 APIを利用して、外部からClaude 3.5サービスにアクセスしたり、Claude 3.5の能力を自分のプロジェクトに導入したりすることができます。それでは、どのようにClaude 3.5 APIを利用すれば良いのでしょうか？次は、Claude 3.5 APIについての詳細情報を皆さんに紹介していきます。
Claude 3.5 APIの料金
現在は、Claude 3.5ファミリーでは、Sonnetだけが3.5にアップグレードしましたので、この部分では、Claude 3.5 Sonnet APIの料金を紹介します。
Claude 3.5 Sonnetの料金は、インプットとアウトプットのトークンは、100万のトークンに付き、3米ドルと15ドルになります。この料金はClaude 3 Sonnetのと全く同じです。Claude 3.5 Sonnetの性能は、Claude 3より大幅に進化しましたが、利用料金は以前のままで変わっていません。
つまり、高価のClaude 3 Opusより遥かに安い価格で、より強い性能を持っているClaude 3.5 Sonnetを利用できますね。
Claude 3.5 Sonnet APIの使い方：簡単に利用を始める
それでは、Claude 3.5 Sonnet APIを利用するには、どうしたらいいですか？次は、Claude 3.5 Sonnet APIの使い方をわかりやすく解説していこうと思います。
Claude 3.5 Sonnet APIのアクセストークンを取得
Claude 3.5 Sonnet APIの利用を始めるには、まずはAPIのアクセストークンを取得する必要があります。どのようなClaudeモデルを利用したい場合でも、Claude APIのアクセストークを取得する手順は一緒です。
ステップ⒈Claudeの公式サイトにアクセスして、「Get API Access」ボタンをクリックして、認証用トークンの取得を始めることができます。
ステップ⒉ここでClaudeのアカウントにサインインすると、Claudeの開発者向けのダッシュボードが表示されます。ここで「Get API Keys」ボタンをクリックします。
ステップ⒊ここで「Create Key」をクリックして、Claude 3 APIの認証用トークンをを作成します。
ステップ⒋そして、このAPIキーの名前を自分で定義して、API利用の認証キーが表示されます。ここでそのAPIキーをコピーして安全に保管してください。
Claude 3.5 Sonnet APIを簡単に利用する
上記の手順を参照して、Claude APIのアクセストークンを取得すると、この部分で紹介した便利なAPI管理ツールのApidogを利用して、簡単にClaude 3.5 Sonnet APIを利用することができます。
Apidogでは、様々なサードパーティAPIを含むAPI Hubというサービスがありますので、ユーザーはApidogを利用して直ちにClaude APIのプロジェクトにアクセスし、それを簡単に利用したり、テストしたり、様々なクライアントコードを生成してClaude 3.5 Sonnet を自分のプロジェクトに統合したりすることができます。
ステップ⒈利用したいエンドポイントの選択
Claude 3 APIプロジェクトのページにアクセスすると、左側のメニューから、利用したいAPIを選択して、右側パネルで「Try it out」ボタンをクリックします。
ステップ⒉APIのアクセストークンを入力
APIの利用には、Claude 3.5 Sonnet APIへのアクセス権限が必要であり、Headerタブに切り替え、アクセストークンをx-api-keyに記入します。
ご案内：Claude 3.5 Sonnet APIトークンをよく利用する必要がある場合、Claude 3 APIキーを環境変数として保存することができます。APIトークンはローカルで保存されるので、サーバーに同期することがありませんので、ご安心ください。
ステップ⒊モデルをClaude 3.5 Sonnetと指定してリクエストする
Bodyタブに切り替えて、モデルなどを指定して、送信するメッセージを編集した上、「Send」ボタンをクリックして、リクエストをClaudeのサーバーに送信して、レスポンスを取得できます。
ご案内：Claude 3.5 Sonnetモデルと利用するために、BodyのJsonデータでmodelフィールドをclaude-3-5-sonnet-20240620にすることが必要です。Claude 3.5 Sonnet APIにリクエストを送信するためのJSONデータのテンプレートは次：
{
"model": "claude-3-5-sonnet-20240620",//モデルをClaude 3.5 Sonnetに指定
"max_tokens": 1024,//このセッションが消耗できるトークン数の上限を定義
"messages": [
{"role": "user", "content": "Hello, world"}//Claude 3.5 Sonnetに送信したいメッセージを記述
]
}
また、リクエストをより自由にカスタマイズすることを必要とする場合、「Run in Apidog」ボタンをクリックして、API管理ツールを呼び出すと、より便利にリクエストを思い通りにカスタマイズしたりすることもできますし、Claude 3.5 Sonnet APIと他のAPIエンドポイントを集中管理したり、他のエンドポイントと一緒に結合テストを行なったりすることが便利になります。
まとめ
Anthropic社は2024年6月21日に、最新のAIモデルファミリー「Claude 3.5」をリリースしました。Claude 3.5は従来のClaude 3を大きく上回る性能を持っており、高度な知能、高速処理、優れた視覚理解力、良好なコスト効率が特徴です。最初のリリースとなったClaude 3.5 Sonnetは、ベンチマークにおいてClaude 3の最上位モデルであるOpusを上回る能力を示しています。さらに、GPT-4oとの比較でも、6つの評価分野のうち4つでClaude 3.5 Sonnetが上回る結果となり、全体的に優れた性能を発揮しています。
Claude 3.5のリリースに伴い、Claude 3.5 APIも公開されました。これにより開発者がClaude 3.5の能力を自身のプロジェクトに組み込めるようになりました。料金は従来と変わらず、Claude 3 Opusより安価でありながら、より高い性能を発揮できます。API管理ツールのApidogを使えば、簡単にClaude 3.5 APIを呼び出し、テスト、カスタマイズすることができます。
Claude 3.5はAIの新たな到達点を示しており、より適正な価格で高度な知能を提供できるようになりました。今後のClaude 3.5ファミリーの展開にも注目が集まるでしょう。
