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OAuth 2.0とは?仕組み、認証方式などを解説

OAuth 2.0は、インターネット上のサービス間で安全にリソースへのアクセス権を委譲するための業界標準の認可フレームワークです。本文では、OAuth 2.0について詳しく紹介した上、OAuth 2.0の仕組み、認証方式などをも解説していこうと思います。

中村 拓也

中村 拓也

Updated on 11月 12, 2024

OAuth 2.0は、インターネット上のサービス間で安全にリソースへのアクセス権を委譲するための業界標準の認可フレームワークです。本文では、OAuth 2.0について詳しく紹介した上、OAuth 2.0の仕組み、認証方式などをも解説していこうと思います。

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OAuth 2.0とは?

OAuth 2.0は、インターネット上のサービス間で安全にリソースへのアクセス権を委譲するための業界標準の認可フレームワークです。OAuth 2.0は現在、Google、Facebook、Microsoft、Twitterなど、多くのプロバイダーによってサポートされており、API認証の業界標準として広く利用されています。適切な実装と運用を行えば、ユーザーのプライバシー保護とセキュアなリソースアクセスを実現できるフレームワークです。

OAuth 2.0

OAuth 2.0の特徴

OAuth 2.0はAPIを公開するサービスプロバイダーとAPIを利用するクライアントアプリの間の認証・認可に広く利用されています。主な特徴は以下の通りです。

  1. 認可フレームワーク
    OAuth 2.0はユーザーが自分のリソース(メール、写真、クラウドストレージなど)へのアクセス許可を、サードパーティのアプリケーションに安全に委託できるようにします。
  2. スコープ指定と最小特権の原則
    アクセス許可には範囲(スコープ)を設定でき、最小限の権限のみを付与できます。例えば連絡先情報のみにアクセスを許可したり、特定のフォルダへの書き込み権限のみを許可したりできます。
  3. 安全性
    OAuth 2.0は、ユーザーのログイン情報(ユーザー名/パスワード)を直接共有せずに認証を行うため、より安全です。
  4. 標準化されたプロトコル
    OAuth 2.0は業界標準のため、Facebook、Google、Microsoft、TwitterなどのAPIと統合が可能です。
  5. アクセストークン
    一時的なアクセストークンを使うことで、安全にリソースへのアクセスが可能になります。

OAuth 2.0の認証方式

OAuth 2.0には、リソースへのアクセスを認可する際に、いくつかの認可方式(グラントタイプ)が定義されています。主な認可方式は以下の4つです。

Authorization Code Grant

最も典型的な認可方式で、通常のWebアプリケーションで使用されます。認可コードを介して、クライアントにアクセストークンが付与されます。セキュリティ性が高く、最も推奨される方式です。

Implicit Grant

シングルページアプリケーション(SPA)に適した方式です。リダイレクトURIにアクセストークンが直接返されます。認可コードフローほどセキュリティ性は高くありません。

Resource Owner Password Credentials Grant

クライアントがリソース所有者(ユーザー)の認証情報(ユーザー名/パスワード)を直接受け取る方式です。セキュリティ上の懸念があり、信頼できるクライアントのみで使用されます。

Client Credentials Grant

クライアントがリソースにアクセスする際、クライアントの認証情報のみを使用する方式です。ユーザー認証は行われません。サーバー間の認証で使われます。

そのほかの認証方式

その他にも、以下の認可方式があります。

  • Refresh Token Grant
    有効期限の切れたアクセストークンを更新する際に使用されます。
  • Device Code Grant
    入力機能が制限されたデバイス向けの認可方式です。

認可方式の選択は、使用シーンとセキュリティ要件に合わせて適切に行う必要があります。Authorization Codeグラントが最も広く利用されています。

OAuth 2.0の仕組みを解説

OAuth 2.0の仕組みを理解するために、まずはその主なエンティティを認識する必要があると思います。次は、OAuth 2.0フレームーくで役割を果たしているエンティティになります。

OAuth 2.0のエンティティへの認識

1.リソース所有者(Resource Owner)

リソースへのアクセス権を持つエンティティ(一般にはエンドユーザー)です。

2.クライアントアプリケーション(Client)

リソースにアクセスするアプリケーションです。

3.リソースサーバー(Resource Server)

クライアントからのリクエストを受け付け、保護されたリソースへのアクセスを許可します。

4.認可サーバー(Authorization Server)

リソース所有者から認可を受け、クライアントにアクセストークンを発行する。

OAuth 2.0認証を行う流れ

OAuth 2.0認証は実質、上記の4つのエンティティの相互作業によって実現されています。ということで、OAuth 2.0の流れは以下の通りです。

  1. クライアントアプリケーションがリソースにアクセスする際、リソース所有者に認可を求める。
  2. リソース所有者が認可すると、クライアントアプリが認可サーバーに認可コードを要求する。
  3. 認可サーバーは、クライアントに対して一時的な認可コードを発行する。
  4. クライアントは認可コードを認可サーバーに送り返し、アクセストークンを要求する。
  5. 認可サーバーは、有効な認可コードであればクライアントにアクセストークンを発行する。
  6. クライアントは取得したアクセストークンを使って、リソースサーバーからリソースにアクセスする。
  7. リソースサーバーは、有効なアクセストークンであれば、リソースへのアクセスを許可する。

このフローにより、ユーザー認証情報(パスワードなど)を直接共有せずに、限定的な権限のみをクライアントに付与できます。また、アクセストークンには有効期限があるため、長期にわたる権限の付与を防ぐこともできます。さらに、認可サーバーをクライアントから分離することで、認証処理の集中管理や監査性の確保が可能になります。

OAuth 2.0認証を導入するメリット

現在、OAuth 2.0認証が様々な領域で汎用されています。OAuth 2.0認証を導入すると、セキュリティ性がたくなり、アクセスをより細かく制御することができます。OAuth 2.0のデメリットといえば、主に以下のようになります。

セキュリティ

ユーザーのログイン情報を直接共有する必要がないため、セキュリティリスクが低減されます。

アクセス制御

アクセス範囲を細かく制御できるため、必要最小限の権限のみを付与できます。

利便性向上

ユーザーはさまざまなサービスで同じアカウントを使い回せるようになるため、利便性が向上します。

標準プロトコル

OAuth 2.0は標準化されているため、さまざまなサービスやプラットフォームで利用できます。

開発の効率化

認証機能を自前で実装する必要がなくなるため、開発工数を削減できます。

デメリットも考慮に入れてみよう

上記のようにOAuth 2.0を導入することに伴って、様々なメリットをもたらすことができますが、決断を下す際には、そのデメリットをちゃんと考慮する必要もあると思います。

  1. 実装の複雑さ
    OAuth 2.0はフローが複雑で、適切に実装するのが難しい面があります。
  2. 運用コスト
    アクセストークンの有効期限管理など、運用コストがかかります。
  3. パフォーマンス
    認証プロセスにおいて、サーバー間の通信が増えるためパフォーマンスが低下する可能性があります。
  4. プライバシーリスク
    アクセス権限の範囲が広すぎる場合、プライバシーが侵害される恐れがあります。

総じて、セキュリティと利便性の向上のためにOAuth 2.0を導入するメリットは大きいですが、適切な実装と運用が重要となります。

OAuth 2.0認証を簡単に実装する

それでは、テストを行う際では、常にOAuth 2.0認証が必要となるAPIをテストする必要があります。このような場合、簡単にOAuth 2.0認証を通す対策がありませんか?

Apidogは、非常に強力で使いやすいAPI管理ツールとして、直感的なUIで1クリックだけでOAuth 2.0のアクセストークンを取得することができ、それを毎回リクエストを送信する際に、自動的にヘッダー情報に追加することができます。また、アクセストークンの有効期限もちゃんとUIで表示され、必要に応じて1クリックでトークンをリフレッシュすることもできますので、OAuth 2.0認証を使用したAPIをテストすることも非常に便利になるので、ぜひご活用ください。

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次のようなスクリーンショットのように、APIテストのために、簡単にOAuth 2.0のアクセストークンを取得し、それを一緒に渡すことができます。

ApidogでOAuth 2.0認証を

また、必要に応じて、アクセストークンをリフレッシュしたり、再取得したりする操作を1クリックだけで楽に行えますね。

まとめ

この記事では、OAuth 2.0について詳しく解説しました。 OAuth 2.0は、インターネット上のサービス間で安全にリソースへのアクセス権を委譲するための業界標準の認可フレームワークとして、ユーザーのログイン情報を共有せずにアクセス許可を委託できる、アクセス範囲を細かく指定できる、一時的なアクセストークンを使用するなどの特徴があります。OAuth 2.0は適切に実装・運用できれば、APIセキュリティと利便性を大幅に向上できる有用な認可フレームワークです。

APIテストにおいては、OAuth 2.0の複雑な認証フローが手間となりますが、ApidogのというAPIテスト用ツールを使えば、UIからアクセストークンを簡単に取得でき、認証を自動で行えるため、テストが容易になります。

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