API Cookieは、APIを利用する際にクライアントとサーバー間の認証やセッション管理のCookieとして、非常に汎用されています。本文では、APIでのCookieを完全に解説した上、API Cookieを送信する方法も一緒に紹介していきたいと思います。
API Cookieとは
APIを利用するには、クライアントは認証が必要となる場合が多いのです。サーバー側でクライアントを認証する方法の1つとして、サーバーがクライアントに対して認証用のCookieを発行し、クライアントはそのCookieをリクエストのたびにサーバーに送信する、という方法があります。
そこでAPI Cookieとは、APIを利用する際にクライアントとサーバー間の認証やセッション管理を行うために用いられる Cookie のことです。
API Cookieの特徴
API認証に用いられるCookieには、どのような特徴がありますか?次は、API Cookieの主な特徴を皆さんに紹介します。
- サーバーがランダムに発行するので、クライアントはこの値を知る必要がない
- 有効期限が短いことが多い
- セッション単位での認証に利用される
APIを利用するたびに、ユーザー名とパスワードを入力するのは手間がかかりますので、API Cookieを導入することで、ユーザー名とパスワードを繰り返して利用することができるようになるので、非常に便利です。
API Cookieのメリットとデメリット
多くのAPIでは、API Cookieを認証の手段として導入しています。それでは、API Cookieの利用時に、どのようなメリットとデメリットはありますか?
API Cookieのメリット
API Cookieの最大のメリットとして、APIを利用するクライアントとサーバー間の認証やセッション管理を簡潔に実現できることにあると考えられています。
- 認証プロセスが簡略化できる
- クライアントは認証情報を記憶する必要がない
- セッション管理が実現しやすい
ということで、API Cookieは認証トークンを利用者側で管理する方式です。そのため、認証プロセスを簡略化でき、クライアント側の実装も簡単になります。
API Cookieのデメリット
その一方で、API Cookieの利用によってセキュリティ問題も生じてくるなどのデメリットも懸念されています。例えば:
- セキュリティリスクがある
- Cookieの盗難や改ざんの恐れがある
- 有効期限切れで突然アクセスできなくなる可能性がある
- Cookieの管理がサーバー側の負担になる場合がある
上記の内容から見ると、Cookieは比較的セキュリティリスクが高いという主なデメリットがあります。 API Cookieは一定期間有効なため、その有効期限内にCookieが盗まれると不正アクセスが可能になってしまいます。したがって、API Cookieを利用する場合は、セキュリティ対策を十分に行うとともに、サーバー側の実装もAPI Cookieのライフサイクルを適切に管理できるように設計する必要があります。
API CookieとHTTP Cookie?
Cookieといえば、一番先に頭に浮かぶのはもちろんHTTP Cookieになりますね。それでは、API CookieとHTTP Cookieは同じものですか?違うものですか?次は、API CookieとHTTP Cookieの共通点と相違点を皆さんに紹介します。
API CookieはHTTP Cookieに似ていること
API CookieとHTTP Cookieは、技術的な仕組みとしての基本的な構造や利用方法において共通する部分があります。
具体的には、クライアントとサーバー間でやり取りされるデータ形式は名前や値、有効期限といった属性を持つテキストデータである点や、そのデータがHTTPリクエストのヘッダーに含めてクライアントからサーバーへ送信される点、サーバー側ではそのCookieの値によってクライアントを特定できる点、一度送信されたCookie情報はクライアント側に保存される点、有効期限を管理することでセッション管理に利用できる点などが共通しています。
API CookieとHTTP Cookieとの相違点
それでは、どのようにAPI CookieとHTTP Cookieを見分けることができますか? API CookieとHTTP Cookieは発行目的、管理方法、セキュリティ対策の点で異なります。詳しくは次のようなものがあります:
用途が異なる
- API CookieはAPIの認証に使用される
- HTTP Cookieはウェブサイトのユーザーを識別するために使用される
発行主体が異なる
- API CookieはAPIサーバーが発行する
- HTTP Cookieはウェブサーバーが発行する
有効期限が異なることが多い
- API Cookieはセッション単位での有効期限
- HTTP Cookieは長期的な有効期限を設定できる
セキュリティ対策が異なる
- API Cookieは秘密鍵やトークンを使うことが多い
- HTTP Cookieはクライアント側で平文で保存される
管理主体が異なる
- API Cookieはサーバー側で管理
- HTTP Cookieはクライアント側でもある程度管理可能
API Cookieを簡単に送信する方法
APIを利用する際に、サーバー側でそのCookieの値を確認した上、どのようにAPI Cookieを送信すればいいですか?本文では、一番使いやすいAPI管理ツールを使って、簡単にAPI Cookieを送信する方法を皆さんに紹介します。
Apidogは、APIの設計、仕様書生成、自動テスト、モックサーバーなどの機能を一体化にしたAPI管理ツールになります。Apidogを使用することで、簡単にAPIリクエストを送信することができます。もちろん、APIリクエストを送信するときに、API Cookieを追加して一緒に送信したい場合は、Apidogはそれを簡単に実現できます。
ステップ⒈Apidogを開き、必須のHTTPメソッド、エンドポイントURLや各パラメータなど入れます。
ステップ⒉API Cookieをも一緒に送信する場合は、「Cookie」タブに切り替えて、Cookieのパラメータ名と値を入力して、「送信」ボタンをクリックすることで、API Cookieが付きのリクエストを送信できます。
また、APIを設計するときに、API Cookieを利用したい場合は、Apidogを利用して、API Cookieの要件(パラメータ名、データタイプやサンプル値など)をAPI仕様書に簡単に記載することができます。こうしてAPI開発者と実装者の間でCookie利用の要件を共有し、バックエンド開発者は、円滑にAPIの開発を進めることができるでしょう。